自分ができる性被害の対策法が知りたい
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ちゃぶ台返し女子アクション
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この先もし被害にあっても、性的言動をしてきた方に責任があり、絶対にあなたのせいじゃありません。
だからご質問にピッタリの答えはないのですが、「被害に気づく」「助けを求める」「みんなで性暴力を防ぐ社会をつくる」ためにできることを3つお伝えします。①バウンダリー(境界線)を知る
距離が近すぎてイヤだったことはないですか?
踏み込んでほしくないことに口を出されてイヤだったことはないですか?
これはOK、これはイヤ、という線引きのことはバウンダリーと呼ばれます。
同じことでも友達ならOKで別の人にされるのはイヤだったりします。
また、人によって線引きは違って、自分はOKでも相手にとってはイヤだったりします。この線引きが大切にされているとのびのび過ごせます。
居心地良いとき、悪いときの状況をメモするなど、あなた自身の線引きについて理解を深めておくと、イヤだなと思ったときに相手の言動の何がイヤか、すぐ気づけると思います。
経験したことがないことについては、体験談やドラマを見て、自分ならどう思うかを想像してみるのも役に立つかもしれません。もし線引きが守られず居心地が悪いときは、バウンダリーが侵害されています。
相手の言動が犯罪やDV、ハラスメントにあたる場合(※)もあります。※性的な言動で、犯罪にあたることについてはこちら
DVについての参考資料はこちら
職場でのハラスメントにあたることについてはこちら②「イヤ」を大切にしていい
バウンダリーが侵害されて、「イヤ」「気持ち悪い」と思ったら、怒っていいし、拒否していいです。
相手が強くて逆らえなかったり、大好きな人だったり、空気を壊してしまいそうだと、ガマンしたり、自分を責めてしまいがち。
でも「イヤ」という気持ちは尊重されるべきものです。
また、その場でイヤと言えなくても、あなたは悪くありません。③みんなで性暴力を防ぐ社会をつくる
性暴力を防ぐ社会をつくっていくのは私たち一人ひとりです。
具体的に何ができるかを、5つのDで紹介していきます。Direct 直接介入:現場に乗り込んで加害を止める
Distract 気をそらす:コップを落とすなど、加害者の気をそらして加害を止める
Diligate 委任する:店員、教員、警備員など周りの人に頼んで加害を止める
Document 記録する:起きていることの証拠を残す(写真や映像、日記など)
Delay :あとで被害にあった人にサポートを申し出るそれ以外にも、たくさんの方法があります。
直接介入はハードルが高くても、これならできる!と思った方法があったのではないでしょうか?
性暴力が起きそうなとき、起こっているとき、その場にいる人が、そのときできる方法で、加害を止める介入をすることが効果的です。最後に、被害にあったとき助けを求められる先を紹介します。
110番みたいにメモや連絡先に登録しておいて、安心につなげてみませんか。緊急時→警察の性犯罪被害相談電話(#8103)、ワンストップ支援センター(#8891)、DV相談ナビ (#8008)
日常生活全般→CureTime、よりそいホットライン
大学で→大学設置の相談窓口
職場で→企業設置の相談窓口、総合労働相談コーナー
性被害に遭った直後の対応について→当事者の体験を共有してくれている記事被害にあったとき、あなたは悪くないし、味方がいます。
そのことをどうか、覚えておいてください。
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スナオ
助産師・看護師/TENGAヘルスケア勤務
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そもそも性被害は絶対にあってはならない出来事だと思います。
その前提で性被害の対策はとても大切だと思います。
それは自分も守れるし、時には誰かを救うことにもなるかもしれません。実は私も10代の頃何度か被害に遭いました。しかもそれは公共の場でした。
当時痴漢についてはよく知っていたけど、まさか自分がその被害者になるなんて思ってもみませんでした。
自分が実際に被害に遭ったとき恐怖で声も出ないし、体が固まってしまいました。
そこからは、自分なりに護身術などを習った方が良いのか?とか、例えば夜道をイヤホンしながら帰らない、バイクの音が聞こえた時は一旦止まって先に行かせるなど自分なりの対策をしてみました。しかしこの対策がすべて正しいかはわかりません。学校教育でも教えてほしかったなと思います。
あとはもしそのようなことが起きた時の相談先や、警察への連絡、証拠として何があればよいかなども事前に知っておくことで被害の大きさをできるだけ小さくできるかもしれないとは思っています。
しかし、悲しいことに相談した先でセカンドレイプに遭うなどの事象もあるので、一概にすべてが正しいとは言えないのが現状です。だからこそ、日頃から様々なアンテナを張っておく必要があるかなと思います。
できるだけ危険な場所に身を置かないで、自分の危険センサーが働いたら、その直感は正しいと思ってもらってよいと思います!そして日頃からこのようなことにあった際にどう対処すればよいかなども、友人や家族と話してみるのも良いと思います。
自治体によってはLINEなどで日々どのような犯罪が起きているか発信しているところもあります。
事件が起きた地域や出来事、犯人像など詳しく情報発信している場合もあるので、そういうのを見るのもアンテナを張る1つだと思います!詳しくはちゃぶじょさんの回答も参考にしてみてください!!
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モヤパン
性のモヤモヤから生まれた妖精
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性暴力の被害にあっていい人なんて一人もいないわ。
そして、暴力に気づきやすくなり、自分の安全を守るための方法はあるけど、もしそれを知らなかったとしても、できなかったとしても、被害者に責任はないということを忘れないで。
どんな状況や服装であっても、悪いのは100%加害者よ。性暴力が起こった時に、被害者の落ち度ばかりが未だに指摘されがちだけど、実際に問題があるのは加害者のほうで、変わるべきは加害者や社会なのよ。
そして、レイプや性暴力があっても仕方ないものとして、性暴力をしないようにではなく、性暴力を「されない」ように教えられる文化を「レイプ・カルチャー」とも言うわ。
「ちょっとさわっただけなのに大げさ」「男なのに下ネタにのってこなくてノリが悪い」「被害にあうなんて不注意」なんて周囲の発言や態度が、性暴力を軽視する風潮につながっていくものよ。
実際は性被害にあった時に、驚きや恐怖で体が固まって声がでないことや、被害について話すのが難しいと感じるのもよくあることだし、露出の多い恰好をしている人が被害にあうわけではないわ。
特に性暴力は、他の犯罪より正しいことが伝わっていなくて、被害の後さらに傷つけられること(「セカンドレイプ」とも言う)がまだまだあるけど、それに気づいていくことも大切よ。ただ、最近は少しずつ変わりつつあって、「痴漢に注意!」というポスターではなくて、「痴漢を許さない!」という表記になっていたりするよね。
みんながこの「レイプ・カルチャー」の考え方や、性暴力の実際、そして性暴力・セクハラが起こりそう・居合わせたときにできる方法を知って、「性暴力を許さない」という文化を広げていくことが、みんなが安心してすごせる社会につながっていくと思うわ。
大学のサークルなどでも性的同意について広める活動をしているところがあるから、そういうところを探したり、話し合える仲間を作ったりするのもいいかもね。性暴力・性被害の相談窓口にも相談してみてね。