金玉の大きさは何かに影響する?
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福元和彦
福元メンズヘルスクリニック 院長
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金玉、それは男性にとっては大事なもの。なんで大事なのかというと、赤ちゃんを作るための精子と身体や心を生物学的なオトコとして機能させる男性ホルモンを作っているから。でも友達と大きさを比べることもないから不安になる気持ちも分かりますよ。
まず正常なサイズは手の親指と人差し指でOKサインを作ったとき輪っかぐらい。ウズラの卵ぐらいが正常な金玉の大きさだよ。左と右で少しぐらい大きさが違うことがあるけど、あまり気にしなくていいよ。金玉はすごく敏感な部分だから、気になって触りすぎると痛みが出てくることがあるから注意してね。
でもこのOKサインの輪っかより、小さすぎたり大きすぎたりするのであれば何か病気になっているかもしれませんね。あまりにも小さいと精子や男性ホルモンを作る力が弱くなっているかもしれないので、病院を受診してね。その時は泌尿器科(ひにょうきか)を受診して相談してくださいね。
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星野貴泰
看護師/思春期保健相談士
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自分の体について疑問を持ち、質問をする姿勢、素晴らしいと思います。
私達、医療職者は“金玉”を「陰嚢(いんのう)」と呼びます、黒っぽく細かいシワのある皮膚で足の付け根あたりからぶらさがっている部分のことです。そして陰嚢の中には「精巣(せいそう)」があります。
精巣の役割は「赤ちゃんのもと(受精卵)の半分である精子を作ること」です。
大きさについて、精巣の大きさは4〜5cmとされます。でも陰嚢の中にあるサイズを測ることは難しいですよね。そして陰嚢は精巣の温度を35℃の一定に保つために自分自身の体温が下がれば体に近づいて小さくなり、体温が上がれば体から離れて大きくなります。つまり陰嚢の大きさはある程度変化します。他の人とどこで比べたのかわかりませんが、体の性的な特徴の成長も14歳ごろまでには始まるのでこれから成長するかもしれません。
左右の大きさが違うのも、左右の精巣がぶつかり合わないようにぶら下がった時の大きさが違うようにできています。
ズバリ言ってもいいですか?大きさは気にしなくて大丈夫です。「大きくて男が上がる、小さくて男が下がる」と言うのは迷信です、上がったり下がったりしているのは体温です。15歳を過ぎても成長が見られない場合は泌尿器科を受診する必要があるかもしれませんが、自分自身で考えすぎて判断したりしないことが大事です。
こういう相談って誰にすればいいのか。
私は体や性のことについて疑問があれば図書室や図書館にいって本を読んで解決しようとしていました。
でも本は相談を聞いてはくれません。高校生の時は信頼していた保健室の先生にたくさん相談や質問をしていました。先生は優しい人だったので話を聞いてくれました(なんでも答えられるわけではないし、先生も戸惑ったりしました)。大事なのはさっきも話した「自分自身で考えすぎない」で信頼できる人に相談することです。また何かあればセイシルに相談してみてね。