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岩室紳也
泌尿器科医 ヘルスプロモーション推進センター代表
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勃起していない時、包皮が亀頭部を完全に覆っているものの、勃起した状態で包皮をずらし、亀頭部を全部露出でき、かつ包皮口がペニスを締め付けない状態であれば全く問題なしです。このような仮性包茎の男性は全体の約7割です。
包皮をずらしても亀頭部が全く見えない、露出できない、あるいは少ししか見えない人は、将来的に陰茎がんになる確率が高くなります。原因の一つがHPV(ヒトパピローマウイルス)ですが、亀頭部を露出して亀頭部の清潔を保てていると陰茎がんになる可能性を減らせるというのは泌尿器科医の常識です。
亀頭部を露出できないのは亀頭部が包皮から出てくる出口、包皮口が狭いからです。おしっこは液体なので包皮口が狭くても出ますが、包皮口が非常に狭い場合、亀頭部の尿道口から出た尿が包皮と亀頭部の間に溜まり、包皮が膨らんだ状態(バルーニング)になってから包皮口から飛び出す人もいます。
包皮口は皮膚ですので、妊娠した人の腹囲が広がるように徐々に伸びます。亀頭部を押し出すように、ペニスの根元に近い皮膚をしっかり持ってペニスの根元に向かって引っ張ると、亀頭部が包皮口から出ようとし、包皮口が広がるのがわかると思います。この際に皮膚が切れるほど引っ張らないようにします。しかし、皮膚が切れてしまうこともあるので、その時に備えて市販の化膿止め(ゲンタマイシン等)の軟膏を用意しておくといいでしょう。
包皮は皮膚ですので必ず伸びます。ただ炎症を繰り返している場合は皮膚が硬くなっていて、手術が必要な場合もあります。
包皮と亀頭部が癒着している場合があります。癒着は必ず剥がれますが、1ミリずつ剥がし、化膿止めの軟膏を塗っておきましょう。亀頭部が全部出せるようになっても、包皮口がペニスを少しでも締め付ける場合は「むいて戻す」のおちんちん体操を繰り返し、包皮口を広げます。体操後は必ず亀頭部を包皮内に戻し、包皮がむくんだ嵌頓(かんとん)包茎の状態にならないようにします。
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アクロストン
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ちんこ(ペニス)の皮は困りごとがなければ剥かなくても良いのですが(これについては後で詳しく)、まずはペニスの皮のむき方から説明しますね。
ポイントを押さえながら自分の無理のない範囲で皮をむいてみてください。皮を剥くときのペニスの握り方ですが、棒やバットを握るような持ち方だと手に力が入りすぎたり皮を剥く方向を調整しづらかったりするので、親指と人差し指を皮がかぶっている先の方にそえるのがいいかなと個人的には思っています。やさしくそえた2本の指でゆっくり皮をペニスの根元へむいてみてください。
痛くなる手前の「これ以上はむけないかな」というところまでいったら、むくのをやめて、皮をもとの位置に戻します。
これを毎日繰り返していくことでそのうちむけてくるかも。皮を一気に剥こうとすると痛みが出るので、自分にとって辛くない範囲で少しずつやってみてください。皮が剥けるまでにかかる期間は個人差が大きいので、もし自分で繰り返しやってうまくいかない場合は泌尿器科を受診し、相談することで解決するかもしれません。
美容形成のクリニックを受診すると、高額を請求されたり、不必要な手術をされたりしてしまうことがあるので避けましょう。ペニスの皮が根本までずるっとむけた場合は、しっかりと皮をもとの位置に戻してください。
剥けた皮をそのままにすると、リング状にむくんできて、皮がもとにもどせなくなり、さらにむくんだ皮が亀頭を締め付け、血流が悪くなる「カントン包茎」になることがあります。この場合はすぐに病院(泌尿器科など)を受診してください。はじめに書いた通り、ペニスの皮はかぶったまま(真性包茎)でも問題はないので、剥けていなくても大丈夫です。
ただ、皮とペニスの間にカス(恥垢)がたまり、炎症(亀頭包皮炎)を繰り返す、においが気になるなどの場合は皮を剥くことで解決するかもしれません。自分で剥くか、泌尿器科で相談してみてください。
2件のコメントがあります
簡単に剥けるんですけど、敏感で痛いです
2024.11.09 22:19中1の時に、毎日ちょっとずつちょっとずつ剥いた記憶があります。鬼頭へのくっつき具合も、個人差があると思うから、心配な時は泌尿器科の先生に相談するのも大事かも。
2024.09.29 16:21