どうして男子の金玉は急所なの？どんな感覚？

金玉は精巣（せいそう）と呼ばれ赤ちゃんのもととなる精子と男性らしい身体や心に大事な男性ホルモンを作っているんだ。
すごく大事な部分だけど玉袋に収まっているよね。
これは金玉の温度を体温から守り、機能を維持するためなんだ。

インフルエンザなどで熱が出ると体温は39度ぐらいまで上がるよね。
その時の玉袋は皮が伸びて精巣の温度を下げて精子を殺さないようにしているんだ。
そんな金玉はすごく敏感な部分。強い力でぶつけてしまうと金玉が割れてしまうこともあるんだ。
ぶつけた時の痛みは女性にはわからないと思うけど、すごく痛い。
金玉も痛いけどお腹を殴られたかのような痛みが続くんだ。

金玉は、生まれるときにはみんな金玉は玉袋の中にあるけど、お母さんのおなかにいるときに自分の身体のお腹の中にあるんだ。
成長するにつれてゆっくりと金玉が玉袋の中におりてくる。だから金玉の神経や血管はすべてお腹の中から通ってきているんだよ。
それが原因でぶつけた時の痛みはお腹が痛くなるんだよ。

ボールが当たった人がぴょんぴょん跳ねているのを見たことはないかな？
金玉がお腹の中に入ってしまうことを守って玉袋に収めるためにやっていることなんだ。

面白い質問ありがとうございます！
金玉(精巣)が急所とよばれる正確な理由はわからないのですが、ぶつけた時に起こる独特な痛みのせいなのかなと思っています。
また、精巣には赤ちゃんのもととなる精子がつまっているから急所とよばれるのかもしれませんね。

精巣などの臓器をぶつけた時に出る痛みを「内臓痛」といい、「重く、にぶい痛み」が出ると一般的にはいわれています。
ただ、精巣をぶつけた時に限らず、痛み全般は感じ方がひとりひとり違うのですが、より分かりやすく説明するために私(アクロストンたかお)の「精巣をぶつけた思い出」をお話しします。
大学生の時、道路側からガードレールをまたごうとしたら、バランスを崩し、股をガードレールに強く打ち付けました。
その時、精巣をぶつけてしまい、「お腹から股にかけて、体の深いところから出るような、重く、ズーンとする激痛」がありました。
その場でうずくまって動けなくなり、まさに「急所」をぶつけた感じでした。本当に辛かったです、、、。

精巣をぶつけた時にお腹が苦しくなるのは「関連痛」という現象です。
「関連痛」とは、本当に痛い場所とは、離れたところに感じる痛みのことです。
精巣をぶつけると、その刺激が神経を通って脳に伝わり、「精巣が痛い」と感じます。
この時、脳が誤作動を起こして神経の通っている途中でも痛みを感じてしまうことがあり、お腹に痛みや苦しさが出ることがあります。

精巣はぶつけなくても、ゆでたまごをつぶすぐらいの力で握れば十分に痛いです。
ヒジやヒザの裏側のやわらかいところを力強く親指で押すと、精巣を握ったときの痛みとちょっとだけ似ている感覚を味わえます。
ケガしない程度に試してみてください。ただ、同じ力で精巣を押したときの方が、より重たく、ずっと痛いです。

ちなみに、精巣を強くぶつけた後ではれてきた場合は出血などが起きている可能性があります。
周りにそんな人がいたら早めに泌尿器科を受診するよう教えてあげてください。

あなたは金玉を持っていないのに、金玉を持つからだの人の痛みに共感しようと考えて質問して、とっても優しい人だなと感じました。
金玉が急所である理由やお腹との関連は、上記でお医者さん達が答えてくれているので、私からは、他者の痛みを正確に理解するのは難しいよね！という話をしますね。

あなたも私も金玉がないので、その痛みを直接感じることはできません。
同じ痛みを再現したとしても、その痛みの感じ方さえも人によって違います。

私は恥ずかしながら学生時代、金玉に何かをぶつけて痛がっている男子を見て「大袈裟だな」と思っていました。
でも、自分が生理痛を経験して苦しんでいる時に、他の人から「生理痛くらい我慢できるでしょ」と言われて、痛みの感じ方は性別に関係なく人それぞれなんだと気づきました。
自分が経験していない痛みを軽く考えてはいけないんだ、と反省したのです。

それ以来、金玉を痛がっている男子を見ても、「そんなに痛いんだな」と理解しようと努めています。
痛みは人それぞれ違いますし、同じくらいの痛みを経験する必要もありません。
相手が痛がっているなら、その痛みを尊重し、労わることが大事なのです。

だから何においても痛がっている人には、できれば優しく接してあげてくださいね。
心配しつつも、そっとしておいてあげるのも１つの接し方です！