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高橋幸子
産婦人科医/埼玉医科大学 地域医学推進センター・産婦人科
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とても良いポイントに気が付きましたね。
確かに修道院の女性(神に奉仕するため、結婚せず独身を誓う)には子宮頸がんの方がほとんどいなかったことが、がんの原因に何らかの感染が関与しているのでは?という研究に結びついたそうです。しかし、95%の子宮頸がんがHPVというウイルスの感染により発症します。
5%の子宮頸がんはHPVとは無関係ですから、性行為の経験がない人(処女)でも子宮頸がんになる可能性は全くないとは言い切れません。
ところで、HPVというウイルスは300種類以上の型があります。
アメリカの研究によると、一人の人と性行為を経験した人の80%以上に何らかのHPV感染があるそうです。
3人以上と性行為を経験した人はほぼ100%、何らかのHPVを持っています。
そして、セクシュアルデビュー前にHPVワクチンを接種しておくと90%近くの子宮頸がんの原因となるウイルス感染を予防することができます。
小6~高1で定期接種になっています(法律で接種することが勧められているワクチンで、費用の補助があります)から、よくご検討くださいね。
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モヤパン
性のモヤモヤから生まれた妖精
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子宮頸がんの大部分は性交渉で感染するHPVが原因だから、性器性交を含まなくても何らかの性経験が1度でもあれば、子宮頸がん検診を受けることが必要だよ。
性経験がない場合は、子宮頸がんが発生するリスクはとても低いので、20歳を過ぎてからの2年に1度の子宮頸がん検診を受ける必要性はこれまで具体的に示されてはいないんだ。
性経験がない人が子宮頸がん検診を受けるかどうかは、不安があれば医師と相談して決めてみてね。参考:https://ganjoho.jp/public/pre_scr/screening/cervix_uteri.html