
男性は自分の性欲が強すぎて相手の事を考えないことがあるのは何故なのか。性暴力はダメだと親や学校が教えないのはどうしてですか。
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今井 伸泌尿器科医/聖隷浜松病院リプロダクションセンター センター長
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個人差はありますが、男性は性欲が起こるとすぐに勃起し、勃起すると射精したいと思うようになります。特に10~20代ではその性衝動が強く、理性で抑えきれなくなるほどです。 ですが、射精してしまうと急激にその衝動は収まり、冷静になることができます。
一方、女性の性欲は男性に比べると緩やかに起こります。 そして徐々に性的興奮状態が高まっていきます。 この性的興奮の早さと強さの違いを知らない男性が、自分の性衝動に身を任せてしまうことが多いようです。
セックスは二人で楽しむものです。相手のことを考えられなくなってしまう男性には、このお互いの欲求の違いを理解し、お互いに楽しめる性行為を目指してもらう必要があります。
性暴力に限らず、性行為に関する必要な知識を教える授業のある学校は多くありません。 明治時代以降の日本では、「性教育を行うことは良くないことだ」という時代がしばらく続いたからです。 強く制限されていた時代もありました。 ですので、先生も親も、性教育を満足に受けていないため、性について語ることを躊躇してしまうのです。性暴力があることすら知らないのかもしれません。ですので、若い人たちだけでなく、先生や親の世代にも性教育が必要であると思います。
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松山 裕司大学助教(福祉社会学)
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セックスは性欲を満たすだけのものかなぁ。私は相手に対する究極の配慮だと思うんだけど。
相手の心地よさをどうやって引き出せるか。それには相手を気持ちよくさせる技術だけじゃ 足りないよね。相手を深く思いやり、理解することも必要なはず。それが不足したセックス は暴力的かもね。だって、相手を「モノ」扱いするのと変わらないもん。誰だって他の人に勝手に触れられたら嫌でしょ。これって学校でも教えられるあたりまえの事だと思うんだけどね。
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染矢 明日香セイシルアドバイザー/NPO法人ピルコン理事長
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性欲がわくのは男女共に自然なことだけど(わかないのも自然だけど)、それを自分でコントロールできることが大切だよね。相手の同意のない性行為は性暴力になるっていうのはあなたは知ってるかな。性暴力についての理解がきちんと世の中に広まっていないのも、自分勝手になってしまう人がいる一因かもね。
たとえお付き合いをしている2人でも、必ずしもセックスしたいタイミングや気持ちがいつも同じというわけじゃない。そんな時はお互いの気持ちを伝えあうことと、自分の性欲を自分で満たせるようになることが、相手を傷つける行動をしないために必要になるよね。
自分の性欲を自分で満たす方法、つまり、オナニーやマスターベーション、1人Hと言われることだけど、最近はセルフプレジャーって言い方もあるよ。
オナニーっていうと、寂しいことやむなしいこと、いやらしいことってイメージがあるかもしれないけど、普通の人が普通にするし(したくなかったら無理にする必要は全くないけど)、その人にあったやり方が見つけられるといいよね。 パートナーの有無に関わらず性欲を満たせることは、とても自信につながることだと思う。だって、自分の性欲に振り回されて、相手を傷つけることを減らせるというのもあるし、そんなに自分がセックスしたくもない相手とセックスしないことにもつながるからね。
性暴力がダメだと親や学校が教えないのは、性についてのタブー感があったり、大人もどう伝えていいのかがわからないというのがあるんじゃないかな。 親や大人に「こんなことで困っている」「教えてほしい」とぜひあなたなりの言葉で伝えることもできるし、ぜひ自分でも学んでみて、友達やパートナーに広めてみるのはどうかな。
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りえNPOピルコンフェロー/アメリカに留学中の大学生
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あなたは性教育の問題を鋭く見据えていますね!
性欲の強さは人それぞれなので、男性が一概にものすごく性欲が強いわけではありません。性欲が全く湧かない、という人もいます。しかし、性欲はオナニーなどで管理できるものです。もし自分で管理ができなくて、性欲を理由に周りを傷つけてしまうのは、親や学校からの教育不足とも考えられます。このように同意無しに性行為を押し付けたりする行動は、性暴力です。
親や学校が性暴力防止に力をいれないのは、「恥ずかしい」「他の教育内容に比べて優先順位が低い」「意味がない」などの理由が挙げられるように思います。しかし、あなたが疑問に思っているように、性暴力について学校や親は出来るだけ教育するべきですよね。社会では、性暴力が当たり前におきています。性教育により、この教育不足と性暴力の悪循環を打ち切るべきです。
もしあなたがなにか実行したいと思ったら、「性教育の意味がない」と思っている学校や親に、自分の疑問、問題提起を投げかけるのもパワフルな手段だと思います。学校の性教育の向上に向けて活動したり、自分も知識を身につけて周りと積極的に性の健康と性暴力予防について話し合うのがいいと思います。
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まことNPOピルコンフェロー/美容師を目指す専門学校生
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まず「男の人は」ではなく「男の人の中には」という解釈が良いと思います。
中にはちゃんと相手を考える人もいます。
僕も性行為をする時は、パートナーが頭や足をぶつけないか配慮したり、痛くないか確認しながらするので「男の人の中には」という解釈でお願いします(大事なことなので2回言います)。
そして本題ですが、男の人の中には、「セックスをする事に夢中」になってしまう人もいます。
セックスをしたいと思う理由は人それぞれなので、そこを頭に入れて、パートナーとセックスについて話し合うのもいいと思います。
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モヤパン性のモヤモヤから生まれた妖精
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コチラ↓の質問も参考にしてね!