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島袋朋乃
産婦人科医
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ピルやアフターピルは、未成年の方でも購入可能で、産婦人科で処方を受けることが一般的です。
また、最近ではオンライン診療でピルやアフターピルの処方をする医療機関も増えてきました。近くに産婦人科がない、あるいは受診しづらい理由がある場合はオンライン診療で処方を受けることも選択肢となりますが、特にピルはマイナートラブル(副作用で出る様々な症状)への対応や定期検診のために、できるだけクリニックを受診して処方を受けることがおすすめです。
アフターピルは、原則自費での処方となり、費用はおよそ1万円前後なことが多いです。お近くの産婦人科で処方を受けられるかどうか、ホームページや電話で確認してみてください。医療機関によっては保険証の提示を求められるかもしれませんが、保険診療ではないため、アフターピルを処方した履歴が保護者へ通知されることはありません。
アフターピルは、避妊に失敗したセックスの後72時間以内に、できるだけ早めに内服することでより高い避妊効果を得られますが、どんなに早く内服しても100%妊娠を回避できるわけではありません。「アフターピルを飲めば妊娠しないから、コンドームをつけなくても大丈夫」というのは間違いです。
コンドームだけの避妊では、破損や腟の中で外れてしまうリスクがあり、アフターピルの効果も確実なものではありません。アフターピルの妊娠阻止率は、セックスから24時間以内の内服で95%、25~48時間以内で85%、48~72時間以内で58%です。より効果的な避妊方法をとりたい方は、低用量ピルの内服も検討しましょう。生理痛や月経前症候群(PMS)、生理不順など、生理に関連する症状がある方は、低用量ピルの内服により症状が改善されることも期待でき、5年以上内服すると将来子宮体がんや卵巣がんのリスクも低減できることがわかっています。低用量ピルの内服により将来不妊症になることはありません。
持病や体質によって低用量ピルが処方できないケースもあり、その際は他のホルモン剤を使用して避妊する方法もあります。医師と相談の上で、自分に合った避妊の方法を見つけましょう。
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