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柴田 綾子
産婦人科医/淀川キリスト教病院 産婦人科所属
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初経がこなくて心配だったと思います。
実は、初めての生理(初経)がくる年齢は、人によって大きく違うと言われています。初経がくる年齢は、平均12歳前後と言われていますが
10〜14歳でくることが多いです。茶色いものは「おりもの」と呼ばれているもので、
生理がくる前の準備として、出てくることがあります。
生理がくる前の体のサインとしては次のようなものがあります。・胸が膨らんで大きくなる
・わき毛や陰毛(おまたの毛)が生えてくる
・茶色のおりものがでるこのようなサインがあるときは、生理がくる準備が進んでいると考えます。
また、「やせすぎ」の方では、生理がくるのが遅くなると言われています。
BMI(体重kg ÷身長m÷身長m)が18.5より小さい場合は、やせすぎです。
やせすぎの場合は、女性ホルモンのバランスがくずれやすく
生理がこなかったり、生理が止まってしまうことがあるので注意してください。
やせすぎの場合は、体重を増やしてBMIを19以上にすると、生理がきやすくなります。生理は突然始まることも多いです。
突然生理がきても大丈夫なように、
ポーチに生理用のナプキンを2~3個入れて持ち歩くことをおすすめします。もし、15歳の誕生日になっても初経がこない場合は、
女性ホルモンの状態について検査をおこないます。
近くの産婦人科を受診してご相談ください。
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有馬祐子
看護師/助産師/保健師
日本思春期学会理事 -
2017年の調査で、14才までに初経を経験したのは2149名中1811名でした。
(そのうち11才までに経験したのは535名、12才で629名、13才で392名、14才で255名)
15才から19才の間に経験した人は76名です。
中学校を卒業してから初経を迎える人もいるのです。あなたは、今何年生ですか。中学校卒業までは、様子を見ていてもいいと思います。
(ただ、心配している気持ちをそのままにしておくのはつらいと思います。産婦人科の医師に相談することをおすすめしますが、気がすすまないかもしれませんね。その場合は、かかりつけの内科や小児科の医師に相談してみるとよいでしょう。16歳の誕生日を迎えて、初経を迎えていない場合は、受診することをおすすめします。)「初経のサイン」について、お伝えしますね。
卵子が卵巣(らんそう)から子宮へ運ばれるようになると、子宮の内側の膜(子宮内膜・しきゅうないまく)が厚くなり、やがてはがれ、血液などとともに腟(ちつ)から体の外に出てくるはたらきが起こります。それが月経(生理)です。多くの人が、月経の時の手当てで「赤い色」を見ることを思いえがいているようですが、月経の初日から4~5日目まで色は変化します。
5日目頃には赤褐色・黒っぽい赤い色になっていきます。
初経を迎えようとしている頃、初経の数か月前からは、下着に黒っぽい色、あるいは茶色っぽい色、ピンク色がつくことに気づく人が多いです。
(赤い血の色ではないので病気になったと心配される方もいます。)
それは、腟から「『おりもの』と呼ばれるものが出てきた」のだと思われます。相談してくださったあなたは、「たまに茶色いものがつく」とのことですから、まもなく初経を迎えるのではないでしょうか。
下着におりものがつく時は、プライベートゾーンである腟のあたりが清潔であるように心がけましょう。
おりものが多いと感じる時は、「おりものシート」という商品を使うのも良いでしょう。
1件のコメントがあります
すごく勉強になりました!
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2024.11.23 17:20