-
土屋麻由美助産師 認定NPO法人ピッコラーレ相談事業担当・麻の実助産所
-
あなたは、もしかしたら、生理が遅れていて、妊娠したのかもしれないと思って、これからどうしたらいいのかと悩まれていらっしゃるのかもしれませんね。
学校に通う「権利」は日本国憲法第26条で定められた基本的人権の一つです。
妊娠をしたからという理由で、学校に通う権利がなくなることはありません。文部科学省からもこちらのリンクで「教育上必要な配慮を行うべきもの」としています。
あなた自身に「勉強を続けたい」という気持ちがある場合は、その意思が尊重されることが大切だと書かれています。
そして妊娠についても同様です。
妊娠を続けるにしても、中絶を選ぶにしても、あなたの意思が尊重されることが大事です。一方で「子どもを育てられるのかどうか」ということですが、あなたひとりで決めなくても大丈夫です。
子育ては、一人で行うものではありません。
あなたよりもっと年上の人でも、いろいろな人に助けてもらって、子育てをしています。
信頼できる大人、保護者や先生、スクールカウンセラー、保健師、助産師、子ども家庭支援センターなどの人たちが、子どもを育てていくことについて一緒に考えていきます。学校生活を続けながら安心して過ごせるようにするには、まわりの人のサポートが必要です。
「妊娠したからもう通えない」と思い込まずに、まずは信頼できる人に気持ちを打ち明けてみてくださいね。
あなたの周りには、話せる大人はいますか。もしも、周りにいる人に相談がしにくい時には、「にんしんSOS東京」といった妊娠相談の窓口が全国にあります。
日本において、未婚での出産は全体の約2%、10代での出産は1.3%ほどと全体に占める割合は少ないです。孤独を感じることもあるかもしれませんので、そんな時は、ひとりで抱えないで、あなたのことを支えてくれる人たちと、一緒に考えていきましょうね。
-
福田眞央TENGAヘルスケア教育事業部/保健体育教員/思春期保健相談士
-
元教員として伝えたいのは、妊娠したからといって「学校に通えない」ことはないということ。
学生には学ぶ権利がありますし、学校はその権利を守る場所です。学校現場では、すべての生徒が安心して学び続けられるように、授業の受け方や体調への配慮を学校全体で考えていくべきだと思います。
実際に、妊娠を理由に学校側が「退学」を一方的に求めることは、原則として違法・不適切とされています。文部科学省も「生徒の学業継続の意思を尊重し、必要な支援を行うべき」と明確に通知しています。
退学は本人の意思や状況を十分に確認した上で慎重に判断されるべきで、妊娠だけを理由とした退学は認められません。私が体育教員だった時も、妊娠した生徒がいました。
出産を希望していたので運動はせず、安全な場所での見学レポートや、得点板の手伝いなど、毎回その日の体調を確認して、安心して授業に参加できるようにしました。
保健室での休息、スクールカウンセラーのサポート、提出物中心の評価など、学校全体で「どうすれば安全に学べるか」を一緒に考えました。もちろん、学校生活では「お腹が大きくなってきたら友達にどう見られるか…」と心配になることもあるでしょう。
でも、状況を理解し、支えようとする友達や大人は必ずいます。
みんなが安心して過ごせるよう、先生たちもクラスの環境づくりに気を配ります。通学が体力的にしんどい時期、出産の前後には、「休学」という選択肢を取ることもできます。
休学は「学校をやめる」ことではなく、体調が落ち着いた後に復学し、学業を続けるための方法です。
学生の体と心を守りながら、学びをつなぐ大切な制度です。そして、「子どもを育てられるか」という悩みについて。
これは学生でも大人でも簡単に答えられるものではありません。でも、ひとりで決める必要はありません。子育ては大人でも一人ではできません。
家族・学校・保健師・子ども家庭支援センターなど、多くの大人がサポートできます。
もし保護者に言いづらければ、学校の先生、養護教諭、スクールカウンセラーに話してみてください。
必ず相談者の味方になってくれると期待したいですが、どのように保護者や先生に相談するかも含め、まずは「にんしんSOS相談」などに匿名で相談することも一つの方法です。

0







