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田沼順子
国際医療福祉大学医学部感染症学講座/教授
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梅毒は、梅毒トレポネーマという、らせん型の細菌によって引き起こされる感染症です。トレポネーマを含む感染者の精液や腟分泌液が、性行為で粘膜や皮膚に接触することで感染します。
症状としては、感染から約3週間後に、トレポネーマが侵入した部分にしこりなどの皮膚の変化があらわれます。症状はその後消え、さらに4-10週後に全身の皮膚に多彩な症状を引き起こします。ここで気づかれることが多いのですが、治療しなくとも数週間で症状が消えることがあるため、その後の血液検査で初めて発見されることもあります。
からだの性が女性の感染者が妊娠している場合は胎盤を介して母子感染し、胎児にも影響を及ぼします。流産や死産の原因となり、先天性梅毒といわれる赤ちゃんへ障害を残す場合もあります。
感染しても症状が出ない時期があり、その後も症状が出たり消えたりするため、感染が見逃されやすく感染を広げてしまうリスクがあります。コンドームは、粘膜や皮膚の接触を減らすことである程度感染のリスクを減らし、他の性感染症を予防することができるという利点はありますが、梅毒を完全に防ぐことはできません。また、一度治療を受けても再び感染するリスクがあります。
あらゆる性感染症に言えることですが、性行為をする方は誰でも感染リスクがあります。あなたとパートナーのどちらかにリスクがあると感じたら、お互い検査を受けて早く感染を発見し治療を受けることが重要です。
梅毒に感染しているかどうかは、血液検査で調べます。保健所や病院で検査ができます。梅毒の血液検査は、過去の感染であっても陽性になったり、また治療後でもしばらく陽性が続いたりすることがありますので、治療の必要性については必ず医師に相談しましょう。特定の抗菌薬がとてもよく効き、早期に発見されれば完治できます。
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モヤパン
性のモヤモヤから生まれた妖精
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モヤパンも「梅毒」がモチーフと噂されているキャラのアニメを見たわ!
それで興味を持って性感染症について少し調べてみたのかしら?
娯楽を学びに繋げられるのは、とても素晴らしいことね!梅毒は気づかれずに忍び込む、まるで忍者のようなの。
感染しても症状が出ないこともあって、自分が感染に気づかないことがあるの。
それに、発症したとしても自然と症状がおさまったり、忘れた頃に発症したりを繰り返す場合もあるのよ。だから油断は禁物よ!「普通に生きていたらかからない」とは一概に言えないわ。
あなたの普通と私の考える普通は違うかもしれないけれど、人生の中で梅毒にかからない可能性はゼロではないわ。例えば、コンドームをつけた腟性交をしていても、コンドームで覆っていない部分の皮膚などから感染することもあるの。
他にも、口の中の粘膜が梅毒に感染している人とのキスで感染することはあるし、性器から口に感染したり、逆に口から性器に感染することだってある。
とはいえ、腟性交の時だけでなくオーラルセックスやアナルセックスの時にも、コンドームをつけると可能性は低くなるわ。
あとは、特定のパートナーに限った方が感染のリスクは低くなるわ。梅毒の症状がなくても検査に行ったり、パートナーと性感染症について事前にしっかり話をしておくことをおすすめするよ!
1件のコメントがあります
梅毒について詳しく知ることができました。コンドームを使ったり、検査をしたりして、かからないように気をつけたいです。
2024.03.04 15:49