女性器の洗い方が知りたい
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有馬祐子
看護師/助産師/保健師
日本思春期学会理事 -
小学校高学年頃より、「自分の体からのにおい」が気になる方が多くなるように思います。
私は中学生や高校生対象の性教育講演で、同じ質問を受けることがあります。
わき毛や陰毛が生えてくると、その周辺の皮膚からの分泌物で「今までは嗅いだことのない自分のにおい」に出逢うことになります。
その「今までは存在しなかったもの」をきれいにしようとすると、ゴシゴシと力が入ってしまうのかもしれません。女性器(大陰唇・小陰唇・膣の周辺)の洗い方で気をつけることは、「強すぎる、ゴシゴシという刺激」は控え、「石鹼を使いすぎない」ことがポイントです。
デリケートゾーンをお湯で流し、手のひらで石鹼を泡立て(初めから泡になっているボディーソープもありますね)、手のひら・指のはらを使って、毛の生えている部分をなでるように、やさしく洗いましょう。
石鹼を使いすぎると、形が複雑な場所なのですすぎ残しができることもあり、かゆみやにおいを起こすことがあるので気をつけましょう。
膣の周りは指のはらで、ていねいに触れて洗いましょう。膣の中には、石鹼が入らないように気をつけましょう。このような方法で洗って、もしかゆみやにおいが気になる時には、産婦人科・婦人科などを受診する必要があると思います。
体が成熟してくることは健康的なことですが、「今までとは違う、新しい自分と出逢う」ことで、不安も伴うものでしょう。
自分の体の洗い方は、幼い時に「体をきれいにしましょう。」「自分で髪の毛を洗えるように練習しましょう。」等と声をかけられていたと思います。
「体が汚れたままだと、病気になるから、きれいに洗いましょう。」と言われていた方もいることでしょう。
また、少し強めに洗っていたら「よく洗っているね」と言われた方もいたかもしれません。
一人で入浴するようになってから、体が変化してきた時の洗い方について誰かから具体的に教わる機会は、なかなかないことだと思います。体の洗い方について気になることを、セイシルに尋ねてくださってありがとうございました。
これからも、確認したいことがありましたら、一緒に考えていきましょう。
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月島のの
TENGA iroha
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デリケートゾーンの洗い方を人から教わる機会ってなかなかないですよね。
私は、母と一緒にお風呂に入っていた幼少期の頃からデリケートゾーンをボディソープでゴシゴシ洗っていました。
ツーンと沁みる感覚がありましたが、普通のことだと思っていました。
今思えばですが、おりものの色が変だったり異常にかゆかったり、トラブルをいろいろと抱えていました…。大学生になったとき、WEBの記事で紹介されていたことをきっかけにデリケートゾーン専用のソープの存在を知りました。
実際に使ってみると、「沁みない!?痒みもおさまった!?」と私のなかで革命が起こり、それ以降デリケートゾーンもからだのパーツのひとつとして意識してケアするようになりました。私の場合は、以下のようにデリケートゾーンを洗っています。
①お湯で簡単に汚れを落とす
②デリケートゾーン専用ソープでやさしく洗う
③お湯できれいに洗い流す
※カミソリなどで毛を剃ったあとは、肌が荒れないよう保湿もしています。
実は、デリケートゾーンのお肌はまぶたと同じくらい薄くて繊細。
ボディソープはデリケートゾーンへの刺激・洗浄力が強すぎるものもあります。
必要な皮脂まで落とされてしまい、乾燥につながることも。
さらに、強い力で洗ってしまうと肌のバリア機能が失われ、さまざまなトラブルに繋がります。デリケートゾーン専用のソープかお湯で、ひだの内側など入り組んでいるところまでやさしく丁寧に洗うのがおすすめです。
また、自浄作用のバランスを崩さないよう、膣の中は洗わないようにすることも大切ですよ。
誰も教えてくれないし、人の洗い方を見る機会もないので不安になりますよね。
トラブルを予防する意味でも、まずはやさしく洗うことから心掛けてみてください。こちらの記事もぜひ参考にしてみてください。