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子宮頸がんワクチンって危険?

よく「子宮頸がん予防ワクチンを打つと副作用がある」と聞きますが、打っても大丈夫なんでしょうか?
できれば打つ方が安心だけど、副作用が怖いです。

  • 産婦人科医の高橋幸子先生
    高橋幸子産婦人科医/埼玉医科大学 地域医学推進センター・産婦人科
  • おっしゃるように、打った方が安心です。
    子宮頸がん予防ワクチン(HPVワクチン)は子宮頸がんだけでなく、中咽頭がん、陰茎がんなど少なくとも6つのがんを防げるワクチンです。

    2013年4月に小6~高1女子が無料で接種できる定期接種となりました。ですが、定期接種になってすぐに、痛み・しびれなどのワクチンの副反応(免疫がつく以外のワクチンによる反応。質問者さんが言う「副作用」のこと)が起きたとされ、厚生労働省からの「積極的接種勧奨の差し止め」が決定されてしまいました。
    その影響により、多くの市町村では対象者にワクチンのお知らせが届かなくなっています。

    しかし、その後の7年間で副反応と呼ばれた症状はワクチンを打っていない少女にも起きていることがわかりました。つまり、ワクチンとの因果関係は証明されないということが「名古屋スタディ」という調査で明らかになったのです。
    さらに、ワクチンの効果で子宮頸がんの初期病変が減っている国も報告されています。HPVワクチンは、世界的に安全だと認められていて、世界の多くの国では男性にも接種が推奨されているのです。

    HPVワクチンは3回接種する必要があります。
    全部で半年ほどかかりますが、初めてセックスをする前に3回の接種を終わらせるのが理想です。ただし、性経験がある方でも打つことが推奨されています。
    そして、ワクチンの副反応によって万が一、健康上のトラブルが起こった場合のために、予防接種健康被害救済制度が整えられています。

    ↓こちらの動画では、17歳で子宮頸がんにかかった女の子のエピソードを交えて、子宮頚がんとHPVワクチンに関して詳しく説明しています。ぜひご覧ください。

  • ピルコンフェローまな
    まなNPOピルコンフェロー/性教育について活動中の大学生
  • 一時期、子宮頸がん予防ワクチンへの副反応に対するマイナスイメージにつながる報道がニュースでよく見られたので、心配ですよね。私もきちんと勉強するまでは、よくわからず不安でした。 しかし、色々調べたり勉強会に参加してみたりして、今ではワクチンの接種にとても前向きになりました。

    副反応が出る人より子宮頸がんにかかり亡くなってしまう人の方が多いことから、接種しないことによるリスクの方が高いと知ったことが大きいです。 ただ副反応が100%何も起こらないということは断言できないので、ご自身でも調べてみて、自分の体のためにどうするか、決めてみてください!

    ワクチンによりHPVへの感染率は大幅に下がりますが、100%子宮頸がんを防げるわけではありません。 そのため、ワクチン接種をした人も、定期的な子宮頸がん検診がとても大切になります。そちらも覚えておいてもらえたらなと思います。

  • もやぱん
    モヤパン性のモヤモヤから生まれた妖精
  • HPVとは、ヒトパピローマウイルス(Human Papilloma Virus)の略称よ。
    どこにでもあるありふれたウイルスなんだけど、100種類以上のタイプがあって、皮膚や粘膜に感染すると細胞が異常な形に変化するという特徴があるわ。
    HPVはセックスによって感染することがわかっていて、性器性交だけでなくオーラルセックス(口腔性交)などでも感染するの。
    性経験のある女性の50%~80%が、生涯に一度は感染すると言われていて、男性・女性問わず、多くのひとが感染するものよ。ほとんどの場合は自分の免疫機能でウイルスを撃退できると言われているわ。でも、自分の免疫機能だけではやっつけられず長期間感染が続くと、感染するHPVの型にもよるけど、性器にカリフラワーみたいなイボができる尖圭コンジローマ(発症まで2~3ヵ月)や、女性の子宮頚部にできる「子宮頸がん」(発症まで5~10年)などの病気につながるの。

    特に子宮頸がんは20代から30代の女性の患者が増えていて、日本では毎年1万人の女性が子宮頸がんにかかり、そのうち3,000人が亡くなっているの。
    日本で認可されている2価・4価のHPVワクチンは、子宮頸がんの原因となる有害なHPVの感染をおよそ70%防いでくれて、それによって子宮頸がんだけでなく、中咽頭がんや陰茎がんなど全部で6種類のがんの予防に効果があるとわかっているわ。

    HPVワクチンは3回の注射で接種するのだけれど、通常は約5万円ほど費用がかかるわ。それが小学校6年生〜高校1年生の女子は無料で受けられるから、あなたが子宮頸がんやHPVワクチンについて理解した上で受けたいと思ったら、この期間のうちに受けるのがおすすめよ。

もっと知りたい!HPVワクチンについて

“9価ワクチン”って何?

現在日本で小学校6年生から高校1年生までの女の子が助成の対象になっている2価・4価ワクチンより、多くの型のHPVを予防することができるワクチンのことよ。9価ワクチンは、子宮頸がんの原因となるほとんどの型のHPVを予防できるから、アメリカやオーストラリアでは、すでに男女への定期接種がされていて、この動きは世界に広がっているわ。

日本では、2020年7月に9価ワクチンの製造販売が承認されたけど、発売時期や定期接種(助成の対象)になるかは未定よ。今日本で打つことができる9価のワクチンは、国産ではなく、海外からの個人輸入なので、男女ともに、何らかの副反応が起きた際の救済制度の対象にならないものよ。希望の場合は対応している病院を検索して、価格も含めて確認してね。

すでにセックス経験がある人は、HPVワクチンを打つ意味はない?

HPVワクチンはすでに感染しているHPVを排除することはできないから、初めてセックスする前の接種が最も有効よ。ただ、セックスの経験があったとしても、ワクチンに含まれる型のHPVに感染していなければ、接種の意味はあると言えるわ。

HPVワクチンを打った人でも子宮頸がんの検診は受けた方がいい?

HPVワクチンで子宮頸がんになる原因を減らすことと一緒に、子宮頸がん検診を受けることもとても大切よ。HPVワクチンは子宮頸がんを効果的に減らすことが分かっているけど、100%がんを予防できるわけではないの。

そして、子宮頸がんは最初の時期はほとんど症状がなく、気づきにくいものなの。だから、セックスの経験がある20歳以上の女性は、2年に1回、子宮頸がん検診を受けることが勧められているわ。検診を受けて早い段階で発見することで、がんが進行する前に対処・治療ができるよ。

自治体や職場の補助で2000円以下で子宮頸がん検診を受けられるようになっているから、ぜひ調べてみてね。

男性も接種対象に!

HPVは男性もかかる中咽頭がん、肛門がん、陰茎がんなどの原因となるにも関わらず、HPVワクチンはこれまで女子のみの接種が承認されてきました。ところが、2020年12月に厚生労働省はHPVワクチン接種の適用範囲を男性にも拡大する決定をしました。今のところ、男性は任意での自費接種(3回接種で5万円前後)とるものの、今後は女子と同様に公費で受けられるように定期接種化が検討される予定です。

監修:高橋幸子(産婦人科医/埼玉医科大学 地域医学推進センター・産婦人科)

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