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遠藤まめた
にじーず代表
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アライとは日本語だと支援者、理解者と訳されることが多いけど、英語だと「軍事用語」なんだって。その昔、ドイツと日本は軍事同盟を組んでいたとか、そういう時に使う言葉。理解者、支援者と聞くとゆるい感じだけど、軍事用語だと一気にハードになるよね。
アライとは「LGBTに対する差別や偏見がある社会を変えるために一緒に立ち上がってくれる人」と自分は考えてます。単に心の中で「私は理解があるよ・・!」とか「応援するよ・・!」と思っていても、他の人には全然伝わってなかったりする。当事者からしてみたら、どの人に理解があって、誰が偏見を持っているのかわからない状態だと不安だから、アライであれば行動でちゃんと示せるといいよね。
自分が働いている職場だと、LGBTについて描いたドラマや映画を「これよかったよ〜」って紹介してくれる同僚がいる。日常的にこういう会話があるから、その人なら安心してLGBTのことが話せるのが伝わってくる。こういう人は「アライだな」って感じます。
あと、失礼なことを言う人がいたとき、一緒に「ひどいよね」って怒ってくれる人も心強いアライだと思う。勉強したことを、周りに伝えてくれる人もうれしいな。学校の中で生徒でグループを作って、LGBTについての勉強会をしている学校もある。マイノリティの人ばかりが説明したり、怒ったりしなきゃいけないのは大変だから、少しずつみんなで分担していけるといいね。
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染矢 明日香
セイシルアドバイザー/NPO法人ピルコン理事長
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性の多様性やアライについて興味を持ってくれて嬉しく思います!
アライは「LGBTQ+の当事者以外で、LGBTQ+を理解・支援する人」と説明されることが多いけど、そもそも「LGBTQ+の人」=支援されるマイノリティ側、「LGBTQ+ではない人」=支援するマジョリティ側といった分断をむしろ強めてしまうとか、「理解・支援する」という関係性が上から目線な感じがする、と言う指摘もあるんだ。
そして、たとえLGBTQ+当事者であっても、セクシュアリティのあり様は人それぞれで、本当の意味で「理解する」というのはなかなか難しかったりもします。
そのようなことも踏まえて、アライをその人のセクシュアリティにかかわらず「LGBTQ+の人が直面する問題を自分事として考え、共にアクションする人」と捉える見方も広がっているよ。
アライになるためには、性の多様性についての知識を身に着け、何が差別になるのか、何が尊重になるのかを知り、社会みんなの問題としてアクションを広げていくことが大切。
たとえば「それって傷付く人がいるんじゃない?」と誰かの差別的かもしれない発言に声をかけること、性の多様性について学ぶ場やつながる場に行ったり自分達で作ること、誰かの生きづらさにつながるルールを変えようと連帯して声を上げること、などできる範囲でぜひチャレンジしてみてもらえたらと思います。
そして私は自分をストレートだと思っていたけど、性の多様性を学ぶことで、自分も多様なセクシュアリティのグラデーションの中にいる1人なんだと気付き、けどそれもおかしなことじゃなくてそれも含めて自分なんだと受け入れることにもつながったよ。
アライとしてできることについて、AMAZEの『LGBTQ+のアライになる方法』という動画や、電通ダイバーシティ・ラボが作成する『アライアクションガイド』も参考にしてみてね。
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ラビアナ
性教育ドラァグパフォーマー
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私にとってアライと感じる人は、「当事者の話を聞く」「当事者がいないと思う場所でも声を上げてくれる」人だと感じるよ。
セクシュアルマイノリティでない人からしたら、当事者が経験することってなかなか想像が付きづらかったり、イメージが先行してしまうことってあると思うの。だからこそ異なる当事者の話や経験を、エンパシー(共感)を持って聞くことができる人は心強い味方でもあり、アライだと信頼できるかな。
あとはどのような場でも、当事者がいるかもしれないと考えられる人や、差別的な冗談を言った人がいたときに声を上げてくれる人、一緒にいなくても代わりに戦ってくれる人はアライだと感じるかな。
できること、できないことは人それぞれの立場や状況によって異なるし、アライになるためにしなければいけない手順書も無いから明確に「アライの人はこれをすべき」「これをしたらアライではない」というルールは無いけど、親身になって当事者の経験を聞いてくれたり共感したり、声を上げてくれる人は心強いアライだと感じるよ!
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中野 有沙
臨床心理士
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私はアライとは、「セクシュアルマイノリティ当事者ではないけれど、セクシュアルマイノリティを理解しようとしてくれていて、差別しないように心掛けている人」と考えています。
学生の頃、私はセクシュアルマイノリティ当事者として、セクシュアルマイノリティのサークルや団体に所属していたのですが、セクシュアルマイノリティ当事者だけではなく、セクシュアルマイノリティについて理解しようとしている人や支援したいと考えている人、寄り添おうとしている人などもいました。その人たちは、当事者の想いや意見に耳を傾け、一緒に社会に理解を広げる活動をしてくれていました。
中には差別的な発言をしたり、傷付くような発言をする人もいましたが、それは悪気があってのものではなく、それぞれが違う経験をしてきたことや、同じ感覚を共有することの難しさからくるものだったと思います。それでも指摘を真摯に受け止め、傷付けてしまった時は謝罪し、素直な気持ちや考えについて、互いに向き合って話し合うことが出来れば相互理解に繋がると思います。
お互いが全てを理解し合えるのは、セクシュアルマイノリティであろうとなかろうと人間として不可能なことですし、その人の持つセクシュアリティを理解しようとしたり、支援したり、偏見につながるような発言や行動をしないような心掛けをあたたかいものだと感じて、こうした想いを持つ人たちを私はアライと認識しています。
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私は今まで恋人ができたことがありません。相手から恋愛感情を持たれると気持ち悪くなり、距離をとってしまいます。しかし周りが恋人ができ幸せそうなのを見ると、恋人が欲しくなります。私の恋愛対象は男性だと思っているので、友達に紹介してもらったりして男性の方と会ってみますがやはり気持ち悪くて長続きせず、付き合う前に距離をおいてしまいます。
2024.07.28 21:38自分が結局どうしたいのか分からないのが辛いです。